何年も同じ仕事を繰り返しているとマンネリズムに陥ります。

 

みずみずしい情緒や研ぎ澄まされた感性が枯れて鈍くなっていくのです。

 

そうすると仕事に対する新鮮な感覚と注ぎ込む情熱を失いやすくなってしまいます。

 

目の前のお年寄りに対して、私では力になれない、助けられない、いや私の

 

貴重な人生をこの人のために捧げ用いる理由はなんだろうかと疑い迷う場面に

 

私たち働く者は幾度となく、遭遇するのではないでしょうか?

 

このように悩むのは自分だけという思いから自信を失い、絶望感に陥る

 

こともあります。これに対する答えは簡単で、無感動になることによって、

 

この疑問を避けることができます。これがマンネリ化です。

 

あらゆる希望を捨てなければならない冷厳な現実に直面して、自分の

 

無力さに打ちひしがれる。福祉の専門職として、何もすることが

 

できないとは、なんと辛いことか。でも、介護スタッフの皆さん、

 

私はそこで、そこでこそ、立ち止まったり、引き返したりはしないで

 

欲しいのです。自分の弱さを「罪」ととらえ、弱さを他者と連帯する

 

「強さ」へと変えて欲しいのです。どうか悩んだり、立ち止まったり

 

した時にこそ、初心に帰り自分自身を信じ続けて欲しいのです。

 

それが福祉に対する人生態度、すなわち、生き方が問われることになると

 

思うからです!!

宏和苑 施設長