むかしむかしあるところに、うさぎとかめがいました。

ある時、うさぎに歩くのが遅いことをバカにされて

笑われたかめは、どちらが山のてっぺんまで

早く辿り着けるか勝負を挑みました。

よーいどん!の合図でうさぎが飛び出すと、

予想通りうさぎはどんどん先へ進み、

あっという間にかめとの距離を広げました。

 

かめがあまりに遅いので、うさぎは一休みのつもりで

うとうとと眠り始めました。しばらくして目を覚ましても

かめの姿が見えないので、うさぎはゴールを目指して

走り出しました。

すると山のてっぺんで先にゴールしていた

かめが大喜びしていたのです。

かめは、うさぎが居眠りしている間にも

歩みを止めずに着実に進んでいたのでした。

 

うさぎはどうしてかめに負けたのでしょうか?

うさぎはかめと競争して負けた。

かめはうさぎではなく、自分と競争して勝った。

競うべきは相手ではなく、自分自身であること。

 

もう一度同じ勝負をすれば、かめはうさぎに負けるかもしれない。

しかし、かめは勝負には負けるが1回目よりも

2回目の勝負の方がタイムが良かった。

 

その時、かめはこう言うであろう。

「また、自分自身との勝負に勝った。」と・・・

 

昨日より今日、また成長することができた!

明日は今日よりもっと成長できるはずだ!!

宏和苑 施設長